チェッカーズの解散理由を巡っては、当時から音楽性の違いや事務所からの独立問題など様々な憶測が飛び交いました。その決定打となったのが、2003年に高杢氏が上梓した自伝的告白本『チェッカーズ』(新潮社)です。
同書の中で高杢氏は、幼馴染みとして深い絆で結ばれていたはずの藤井フミヤ氏との間に生じた主導権争いや金銭的・人間的なすれ違い、事務所移籍を巡る内部対立を生々しく記述しました。幼少期からの「対等な仲間」という関係性が、グループの巨大化とビジネス化に伴って「絶対的エースとバックメンバー」という上下関係に変質していったことに対する葛藤と怒りが綴られており、当時のファンや芸能界に大きな衝撃を与えました。
これに対し、藤井フミヤ氏側や一部の元メンバーは事実関係の解釈の違いや反論を示し、結果としてかつての盟友たちの亀裂は修復不可能なレベルにまで深まることとなりました。特に2004年にドラムのクロベエ(徳永善也)氏が病気で他界した際、お別れの会の発起人を巡って表面化した対立は、グループの完全な分裂を世に印象づける象徴的な出来事となりました。