息子・眞秀が歌舞伎役者として確固たる足場を築く中、寺島しのぶ自身も女優として円熟の境地を迎えています。2024年から2026年にかけても、国内外の映画賞レースを賑わす重厚な人間ドラマへの出演が続き、舞台や配信ドラマでも圧倒的な存在感を発揮しています。
梨園の「母親」として息子の舞台を支え、着物姿で劇場のロビーに立つ姿がメディアで報じられる一方、一歩スクリーンに入れば激しい感情をむき出しにする表現者へと変貌を遂げる二面性は、彼女にしか持ち得ない唯一無二の魅力です。「女性だから歌舞伎ができなかった」という過去の宿命は、いまや「型に囚われない自由で規格外な世界的女優」を生み出すための必然の序章であったと言えるでしょう。