楽曲の成り立ちを振り返ると、この間奏コーラスの意図がより明確になります。『及川眠子作詞裏話』として現在では広く知られていますが、作詞を担当した及川氏は当時、企画書のコピーと未完成のアニメ映像を早送りで約30分観ただけで、わずか2時間程度で詞を書き上げたと公言しています。
及川氏自身は「哲学的な難解さを狙ったのではなく、14歳の少年少女に向けた母性的な応援歌」として日本語詞を紡ぎ出しました。一方で、イントロや間奏のボーカルアレンジを担当した作曲・編曲家の大森俊之氏は、作品の持つ神話的・神秘的なスケール感を音楽面から拡張する役割を担いました。
大森氏は、ボーカルの高橋洋子氏自身の歌声を何重にもオーバーダビングし、さらにスタジオミュージシャンのコーラスをレイヤー状に重ね合わせる手法を採用しました。あえて意味を特定できない言葉の響き(フォルマント)を配置することで、聴く者の無意識に訴えかける音響空間を作り出したのです。