表現者たちが自らのパフォーマンスをどう呼びたいかという、ブランディングの側面も見逃せない。あるポップスターは、自身のツアーをあえて「コンサート」と呼ぶ。それは、自らの音楽を「鑑賞に値するショー」として格付けしたいという意思表示だ。彼らにとって、それは単なる演奏ではなく、総合芸術の発表会なのである。
逆に、どれだけ会場が大きくなろうとも「ライブ」という言葉にこだわり続けるロックバンドもいる。どれほど演出が豪華になろうとも、自分たちの本質は「生きた音をその場で鳴らすこと」にあるという泥臭いプライドが、そこには込められている。言葉の選択一つに、アーティストの哲学が透けて見えるのだ。