スポーツジャーナリズムの視点から香川のキャリアを読み解くと、彼が下してきた決断の数々には一貫した「覚悟」が見て取れる。過去に放送された人物密着ドキュメンタリー番組のカメラの前で、彼は時折、孤独と向き合う本音を漏らしていた。華やかな脚光を浴びる影で、怪我との戦いや不調時の批判を一人で受け止めてきた歴史がある。
誰かと人生を共にする選択肢がなかったわけではない。しかし、常に自らを極限状態に追い込み、結果で証明しなければ生き残れない厳酷な世界に身を置いてきたからこそ、「生半可な気持ちで他人の人生を背負えない」という誠実すぎる思いが胸の奥底にあった。結婚という形に縛られず、ただ愚直にサッカーと向き合う道を選んだのは、彼なりの誠実さの表れでもあるのだ。