視聴率の推移を見ても、かつてのような「誰もが観ている国民的番組」という圧倒的なパワーは陰りをみせている。かつて20%を超え、ゴール時には30%台を叩き出した世帯視聴率は低下傾向にあり、特に若年層のリアルタイム離れが深刻だ。
現在、放送業界全体が大きな構造変化の渦中にある。地上波のリアルタイム視聴から、スマートフォンやPCによる見逃し配信へのシフトが加速度的に進行。TVerでの見逃し配信や、Huluを通じたオリジナルコンテンツの展開など、デジタル戦略の強化を図ってはいるものの、そもそも「24時間ぶっ通しでテレビにかじりつく」という視聴体験そのものが、現代のライフスタイルと致命的に乖離しつつある。
さらに、SNSの普及により、番組の演出や発言に対する批判がリアルタイムで拡散・増幅される構造が出来上がった。もはやテレビ局側が提示する「感動のストーリー」を、視聴者が無批判に受け入れる時代は完全に終わったと言える。