先発投手として実績を積み重ねてきたエースが、試合を締めくくる役割へとポジションを変える。それは決して容易な決断ではなかった。チーム内で密かに進められた「守護神転向プロジェクト」は、彼の投手生命における大きな転換点となった。
100球以上を投げるスタミナ配分から、わずか15球から20球程度で相手を圧倒する全開投法へのシフト。登板前のアプローチや肩の作り方、メンタル面の準備に至るまで、すべてのプロセスが一から再構築された。当初は役割の違いに対する戸惑いも予想されたが、本人の類まれな順応性と飽くなき探求心が、この過酷な挑戦を大成功へと導いた。
本格派の先発から絶対的なクローザーへ。この大胆な変貌は、チームのブルペン陣全体の厚みを引き上げる結果をもたらしている。