日本全国を見渡せば、地方都市における百貨店の苦戦は目新しい話ではない。売上不振に耐えかねた大手チェーンの撤退や閉店がニュースを賑わす中、なぜ松山の地でこれほどの力強さを維持できるのか。その最大の強みは、伊予鉄グループが持つ広域交通インフラとの圧倒的なシナジーにある。
伊予鉄道のターミナル駅である松山市駅と直結する抜群のアクセス性は、日常的な買い物客から観光客までを自然な導線で吸い上げる。しかし、立地の良さだけに甘んじないのが現在の同店の真骨頂だ。2026年に向けて進められた館内の大型リニューアルでは、テナントの配置を根本から見直し、顧客の滞在時間を引き伸ばす空間デザインへと刷新された。