アメリカ陸軍特殊作戦を語る上で欠かせないのが、戦闘の最前線で圧倒的な火力を発揮する第75レンジャー連隊と、彼らを運ぶ第160特殊作戦航空連隊の存在です。
第75レンジャー連隊は、世界最高峰の軽歩兵強襲部隊です。敵の防空網が残る飛行場へパラシュート降下して瞬時に拠点を奪取する能力を持ち、グリーンベレーやデルタフォースが作戦を展開する際の外周警備や強襲バックアップを一手に引き受けます。厳しい選抜課程(RASP)を通過した兵士のみで構成され、2020年代以降の市街地戦闘や対ドローン迎撃戦でも常に先頭に立ちます。
そして、「ナイトストーカーズ」の愛称で恐れられる第160特殊作戦航空連隊は、“Night Stalkers Don't Quit(ナイトストーカーズは諦めない)”をモットーとするヘリコプター運用のスペシャリスト集団です。改造されたMH-60ブラックホーク、MH-47チヌーク、小型のAH-6/MH-6リトルバードを操り、暗視装置を駆使して闇夜の超低空を時速数百キロで飛行します。
2011年のウサマ・ビンラディン急襲作戦をはじめ、歴史的な特殊作戦の現場には必ず彼らの操縦桿がありました。陸上部隊と航空部隊が完全にシンクロすることで、米陸軍は世界中のあらゆる地点へ数時間以内に精鋭を送り込む機動力を維持しています。