政治の世界で「怖れ」の対象だった男のイメージは、時代を経て大きく変容した。その最大の立役者が、ミュージシャンのDAIGOである。バラエティ番組などで祖父・竹下登の親しみやすいエピソードや独特のポーズを交えたお茶目な人柄を明かすことで、厳めしい昭和の政治家像は柔らかな「国民のおじいちゃん」へと再定義された。
血縁が持つメディア的な影響力は、政治の世襲という重苦しいテーマをポップカルチャーへと中和させる役割を果たした。しかし、その血脈の陰には、地方の建設利権や後援会組織の強固な基盤が今なお息づいており、形を変えた世襲政治の現実を物語っている。