かつて映画『海猿』が脚光を浴びた際、日本中の若者が海保のレスキュー隊員に憧れを抱いた。伊藤英明が魅せた人命救助の情熱は、今も組織の根幹に流れている。しかし、SSTが展開するのは救出劇ではなく、脅威を無力化するための過酷なミリタリー・アクションの世界だ。
船内に立てこもる武装テロリストを瞬時に制圧するタクティカル・ドリル、ヘリからのファストローピング、特殊ボートでの強襲など、実戦を想定した肉体的負荷は凄まじい。「命を救う」潜水士の精神をベースにしつつも、「脅威を阻止する」牙を研ぎ続けるダブルスタンダードこそが、この部隊の強さの源泉なのだ。