Web検索や知恵袋などで「ザ・スパイダース」を調べる際、事実とは異なる誤解や都市伝説がいくつか流布しています。ここでは取材データに基づき、代表的な2つの誤解を正します。
誤解1:「スパイダースは全員が他界した」という言説
検索関連語に「死因」「全員死亡」といった不穏なワードが浮上することがありますが、これは完全な誤情報です。前述の通り、物故者はムッシュかまやつと井上堯之の2名のみであり、リーダーの田辺昭知、堺正章、井上順、大野克夫、加藤充の5名は健在です。テレビ露出の多い堺や井上以外のメンバーが公の場に出る機会が減ったことや、リーダーの田辺が完全に裏方に回ったことから生じた短絡的な誤解といえます。
誤解2:「GSは海外ロックの単なるモノマネ歌謡曲だった」という軽視
GSを「芸能事務所があてがった曲を演奏するだけのアイドル」と見なす言説も存在しますが、スパイダースには当てはまりません。彼らはビートルズやローリング・ストーンズの原曲コードを忠実に耳コピし、日本で初めてファズ(歪み系エフェクター)を楽曲「フリフリ」に導入するなど、ガレージロックの実験場として最先端を走っていました。海外公演(イギリスや西ドイツ)も自力で敢行しており、当時の欧州の音楽誌でも高い評価を得ていた本格派ロックバンドでした。