給付付き税額控除、なぜ導入されない?2026年最新動向と真相を徹底解説

給付付き税額控除、なぜ導入されない?2026年最新動向と真相を徹底解説

給付付き税額控除、なぜ導入されない?2026年最新動向と真相を徹底解説についての真相を徹底解説します。

給付付き税額控除を語る上で欠かせないのが、欧米主要国における運用実績です。なかでもアメリカとイギリスの制度設計は、日本が導入を検討する際の重要なモデルケースとなっています。

アメリカ:勤労所得税額控除(EITC)の功罪
1975年に導入されたアメリカのEITC(Earned Income Tax Credit)は、子育て世帯や低賃金労働者を対象にした税額控除です。所得が一定額に達するまでは「働けば働くほど給付が増加」し、中所得帯を超えると段階的に給付が減少していく台形型の給付曲線を採用しています。米連邦政府の公式データによると、年間数百万人を貧困線の上へ押し上げる実績を挙げています。一方で、所得の過少申告や扶養親族の虚偽申請による年間20%前後の不正・過誤給付が会計検査院(GAO)から繰り返し指摘されるなど、執行管理の難しさが残ります。

イギリス:ユニバーサル・クレジットへの統合と洗練
イギリスでは1990年代後半からブレア政権下で「就労税額控除(WTC)」や「児童税額控除(CTC)」が整備されました。その後、複雑化した社会保障給付と税額控除を統合した「ユニバーサル・クレジット」へと進化を遂げています。リアルタイムの所得把握システム(RTI)を駆使し、月ごとの賃金変動に連動して支給額を動的に補正するデジタルガバメントの先駆例です。

井上 凛
著者

井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。