一方、猛烈な世論の批判に晒された塩谷瞬の歩みは、急斜面を登るような困難の連続だった。一時は表舞台からの退場を余儀なくされ、俳優としてのキャリアは断絶したかに見えた。世間の冷笑と向き合いながら、彼が選んだのは泥臭い舞台演劇への復帰と、カメラの当たらない場所での地道な行動だった。
彼はアジア諸国への一人旅や、ネパールでの国際支援活動、地域貢献プロジェクトへと傾倒していった。華やかなスポットライトから離れ、自らの愚かさと向かい合う時間。かつて「弱さ」を露呈した青年は、長い年月をかけて己を鍛え直し、人間的成熟を獲得していった。