公園の設計思想の背景には、スウェーデンが世界に誇る偉大な植物学者・カール・フォン・リンネの自然哲学が息づいている。自然を無理に人工へ折り曲げるのではなく、ありのままに観察し、人と草木が調和して生きるという思想だ。園内に植栽されている高山植物やハーブ類は、単に絢爛さを競うためではなく、北海道の土壌に無理なく馴染むよう慎重に選定されている。
季節の移ろいとともに表情を変える花々の佇まいも素晴らしい。春には可憐なクロッカスが残雪を押し分けて顔を出し、初夏には鮮やかなルピナスが丘一面を彩る。ド派手なアトラクションで来園者を興奮させるのではなく、草木の匂いや風の音を感じながら静かに歩かせる演出は、慌ただしい現代人が忘れかけていた自然との豊かな対話を思い出させてくれる。