宮崎あおいのキャリアを振り返る上で欠かせないのが、4歳(1989年頃)での芸能界入りです。母親の「思い出作りに」というきっかけから子役として活動をスタートさせ、当初はCMのエキストラや再現ドラマなどを中心に出演を重ねていました。当時の面影を残す愛くるしい笑顔と吸い込まれるような大きな瞳は、幼少期から業界関係者の間で強い印象を残していました。
1990年代後半、中学生となった宮崎あおいはティーン向けファッション誌『ピチレモン』の専属モデルに抜擢されます。当時の同誌において、彼女が見せた飾らない自然体の笑顔と「青文字系・ナチュラル系」の先駆けとも言えるピュアな雰囲気は、同世代の女子中高生から熱狂的な支持を集めました。派手なメイクや装飾に頼らない、素材そのものの美しさを際立たせるスタイルは、当時の雑誌カルチャーに新たな潮流を生み出した転換点でもありました。
本格的な映画デビューを果たしたのは1999年の『あの、夏の日 / とんでろ じいちゃん』でした。そして2000年、青山真治監督の映画『EUREKA(ユリイカ)』に出演。バスジャック事件のトラウマを抱える少女という極めて難解な役どころを、言葉を超えた佇まいと圧倒的な眼差しで演じきり、第54回カンヌ国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞するなど、弱冠15歳にして世界的な脚光を浴びることとなりました。