二人の関係性を理解する上で、Saoriが藤崎彩織名義で発表し、直木賞候補にも選出された小説『ふたご』は外せない。作中に登場する月島と夏子の激しい葛藤は、FukaseとSaoriの実体験が色濃く投影されていることで大きな話題を呼んだ。
自分を振り回す圧倒的な存在への憎悪、憧れ、そして離れられない執着。そこには甘いロマンスなど微塵もなく、魂の削り合いが赤裸々に描かれていた。この作品の上梓によって、ファンは二人の間にあったものが単なる「熱愛」などという安易な言葉で片付けられない、血の通った激痛の歴史であることを知ることになった。