女性皇族に対する容姿への過剰な視線は、日本の皇室ジャーナリズムが長年抱え続ける構造的な病理である。男性皇族のネクタイが少し曲がっていても問題視されないのに対し、女性皇族のヘアスタイルやメイク、衣装のシワは常に冷酷な批評の対象となってきた。
「一分の隙もない皇族」という虚像をメディアが作り上げ、そこからわずかでも外れた瞬間にバッシングや過剰な心配を浴びせる構図は、もはや時代遅れと言わざるを得ない。海外の王室を見渡しても、英国のキャサリン妃などが風に吹かれながら笑顔で公務をこなす姿は、むしろ親しみやすさとして肯定的に受け止められている。
神格化された完全無欠の存在ではなく、風を感じ、汗を流しながら国民に寄り添う生身の人間として皇室を見つめ直す視点が、送り手と受け手の双方に欠かせない。