アジア初の開催となった大阪万国博覧会。会場となった千里丘陵には、人類の進歩と調和を掲げた未来都市が出現し、世界中から6,400万人以上が押し寄せた。運営を担う日本万国博覧会協会が思い描いたのは、完璧に管理された輝かしいテクノロジーの未来像である。
しかし、その中心にそびえ立った巨大なモニュメント「太陽の塔」は、そうした整然たる未来図への強烈な異議申し立てだった。異才の芸術家・岡本太郎は、洗練された近代化の波に対抗するように、極めて原始的で不気味な生命力をぶつけたのだ。調和という名の均質化に抗い、大衆の胃袋を揺さぶったその異様な造形は、今なお強い存在感を放っている。