宇治の茶畑に足を踏み入れると、日光を遮る黒い覆い(覆下園)の下で息づく深い緑の美しさに目を見張る。ここで生み出される宇治抹茶「成里乃」は、まさに現代の茶道界における最高峰の逸品だ。園主である堀井信夫氏の手によって選抜・育成されたこの希少品種は、豊かな旨味成分であるアミノ酸を極限まで含み、口に含んだ瞬間に圧倒的な芳醇さと透き通るような甘みが広がる。
京都府宇治茶振興協議会からも高い評価を受けるこの品種は、長年の試行錯誤と自然の恵みが結実した奇跡の賜物だ。単なる農産物としての茶を超え、ひとつの芸術作品としての領域に達している。