かつてのように「油=悪」と決めつけ、脂質そのものを極端にカットする手法は過去のものとなった。日本動脈硬化学会のガイドラインでも、単に総脂質量を減らすのではなく、摂取する脂肪酸の種類と質を最適化することが強く求められている。
冠動脈疾患や脳梗塞などの動脈硬化性疾患を予防する鍵は、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、そしてオメガ3系油脂のバランスにある。植物油を一括りに排除する極論は、必要なエネルギー源や脂溶性ビタミンの吸収を阻害する危険を伴う。油を敵視するのではなく、どの油をどのような用途で使うのかという緻密なコントロールこそが、現代の健康管理の主軸だ。