今回の政治スキャンダルがもたらした打撃は、市長個人の名誉毀損だけにとどまらない。むつ市役所の各部署には市民からの抗議電話や問い合わせが殺到し、通常業務に支障が出始めている。
「職員がいくら汗を流して地域のために働いても、トップの個人的なスキャンダル一つで全体の信用が失墜してしまう」
中堅職員の一人はやり場のない憤りを露わにする。折しも市議会では重要議案の審議が控えており、野党系議員を中心に追及のボルテージは最高潮に達している。市政運営が停滞すれば、割を食うのは他ならぬ一般市民だ。地方政治の舞台において、リーダーの道徳的権威の失墜がいかに統治機構を麻痺させるかを、今回の事態は残酷なまでに証明している。