これまで『プラネットアース』など数々の金字塔を打ち立て、自然ドキュメンタリーの歴史を築いてきたデヴィッド・アッテンボロー。彼が今作で着目したのは、人間には知覚できない「光の波長」を通じた生命の対話だ。動物たちがどのように周囲の環境を認識し、色を生存のためのコミュニケーションツールとして研ぎ澄ませてきたのかを科学的に解き明かしていく。
サイエンス・ネイチャーの領域において、生物の視覚システムにここまで深く肉薄した作品は過去に例を見ない。紫外線や偏光を捉える特殊レンズが映し出す世界では、一見すると地味な羽や皮膚が、彼らの視界の中では眩いばかりの信号を発している。アッテンボローの鋭い洞察と語りは、視聴者を億年単位の進化のロマンへと力強く引き込んでいく。