今回の演出を見て、社会現象を巻き起こした『名探偵津田』シリーズを思い出したファンも多いはずだ。かつてのドッキリ番組は、騙されるターゲットのリアクションを楽しむ単線的な構造に留まっていた。しかし今の水ダウは、ターゲットのみならず視聴者自身をも「騙される当事者」として巻き込むメタミステリーへと進化を遂げている。
虚構と現実の境界線を意図的に曖昧にし、視聴者に謎解きのプレイヤーたることを強いる手法。テレビ画面の前の人間をここまで能動的にさせ、疑心暗鬼に陥らせるコンテンツが他にあるだろうか。既存のバラエティの文法を破壊した先にある、全く新しい映像体験がそこにはあった。