感染症対策の定着により、日常的にアルコール(エタノール)を壁紙に噴霧する家庭が増加しました。しかし、ここに大きな落とし穴が存在します。
アルコール除菌スプレー効果は殺菌・消毒や一時的な防臭には極めて高いパフォーマンスを発揮しますが、アルカリ性の尿素や結晶化した尿石汚れを化学的に分解・中和する力はありません。除菌によって一時的に臭いが抑えられても、汚れの本体は壁紙に残存したままであり、時間が経てば再び雑菌が繁殖して悪臭が蘇ります。
さらに、高濃度アルコールを塩化ビニール製クロスに頻繁に吹きかけると、可塑剤(柔軟性を保つ成分)が溶出して壁紙が硬化・ひび割れを起こしたり、変色の引き金になることがあります。アルコールはあくまで「清掃後の仕上げ除菌」として限定的に使用するのがプロの常識です。