1989年、PRINCESS PRINCESSは日本の音楽史に巨大な金字塔を打ち立てる。女性だけで構成されたロックバンドとして史上初となる「日本武道館公演」を成功させたのだ。当時、音楽業界には「女性バンドには客が入らない」「武道館なんて夢のまた夢」という強固な偏見が存在していた。それを彼女たちは自らの実力と熱量で叩き潰してみせた。
『Diamonds (ダイアモンド)』や『世界で一番熱い夏』といったミリオンセラーが街中に溢れ、若者たちは彼女の着こなすダボッとしたデニムジャケットや大ぶりなアクセサリー、無造作なウルフヘアをこぞって真似た。きらびやかな80年代のポップカルチャーにおいて、彼女が見せたナチュラルで飾らないロックスタンスは、新しい時代の女性像そのものだった。