2013年2月、岡山地裁で開かれた第一審の裁判員裁判は、日本の量刑相場に大きな衝撃を与えた。いわゆる「永山基準」に照らせば、強盗殺人事件であっても殺害された被害者が1名の場合、前科の有無や計画性の度合いによっては無期懲役が選択される傾向が強かったからだ。
しかし、岡山地裁の裁判員裁判が言い渡した主文は「死刑」。計画的な監禁と容赦のない暴行、殺害後の徹底した遺体損壊という悪質性の高さが極刑の根拠とされた。被告側に反省の姿勢が乏しく、遺族の処罰感情が苛烈を極めていた点も重視された。市民の感覚が従来の「量的基準」よりも「行為の残虐性と結果の重大性」を重視した瞬間であり、専門家判事主導の司法手続きに対する一石となった。