ヨドバシカメラのソングと聞いて多くの人が真っ先に思い浮かべるのが、創業の地である新宿西口本店のバージョンだろう。
「まあるい緑の山手線 真ん中通るは中央線 新宿西口駅の前 カメラはヨドバシカメラ」
この歌詞の凄みは、単なる店舗PRではなく、完璧な「音のカーナビゲーション」として機能していた点にある。まだスマートフォンも電子MAPもない時代、地方から東京へ出てきた買い物客に対し、「山手線と中央線が交わる新宿駅の西口を出ればすぐそこにある」という情報を、わずか十数秒のメロディで脳内に直接刷り込んだ。
「緑の山手線」という色彩表現も秀逸だ。103系電車が走っていた当時の車体カラーをそのまま言葉に落とし込むことで、視覚と聴覚を同時に刺激する高いブランディング効果を生み出していた。