「梅田ダンジョン」とも称される広大な地下街は、大阪の利便性の象徴であると同時に、豪雨時には巨大な水槽へと変貌するリスクを潜ませている。地表から流入した濁流が階段や吸気口を駆け下りれば、わずか数分で地下通路は水没する。2026年現在、主要駅の地下街には自動遮水壁が配置されているものの、想定を超える局地的大雨では機械の誤作動や手動展開の遅れが致命傷になりかねない。
さらに危険視されるのが、大阪の母なる川・淀川の氾濫だ。上流の滋賀や京都で降った大雨が時間差で押し寄せた場合、堤防の決壊や越水が発生する。もし淀川が破堤すれば、大阪市内の東淀川区や西淀川区、北区の一部までが数メートル下まで水没し、水が引くまで一週間以上を要すると推計されている。都市機能が集中する心臓部が水没した際の経済的自重は、測り知れない。