クッションフロアが家具の脚で深く沈み込んでしまう最大の理由は、その多層構造にあります。一般的なクッションフロア(厚さ1.8mm〜3.5mm程度)は、表面の透明ビニール層、印刷柄層、そして衝撃を吸収する発泡塩化ビニル層、裏面の不織布層で構成されています。この中間にある無数の微小気泡を含んだ発泡層が、家具の点荷重によって押しつぶされることでへこみが生じます。
軽い家具であれば、数日から数週間かけて弾力性が働き自然に戻ることもあります。しかし、冷蔵庫(重量50〜100kg超)や本棚、ベッドの脚のように「数百キロの荷重が数年間同じ場所に加わり続けた」場合、内部の気泡構造が完全に破壊・圧着され、常温での自己復元力を失ってしまいます。これが「何日放置しても自然に戻らない」状態の正体です。