騒動の火に油を注いだのが、日本大学のトップ陣における激しい不協和音だ。会見や会合の場を通じて、作家でもある林真理子理事長と、元検事の沢田康広副学長(当時)との間で見解の相違が白日の下に晒された。対応を巡る主導権争いや責任の所在を巡り、幹部間の足並みは完全に揃っていなかった。
学内関係者の証言によると、現場からの不都合な報告が上層部へ伝達される過程で情報が歪曲され、互いの不信感を増幅させたという。「誰が責任を取るべきか」という自己保身の議論が先立ち、大学の再生という本質的課題への対応が二の次となった構図が浮かび上がる。