足利のラーメンを語る上で外せないのが、多加水麺を竹で打ち出す青竹打ちの技術だ。しかし、いま足利で食す手打ち麺は、一昔前のそれとは一線を画している。
「単に柔らかくて喉越しが良いだけでは、現代の食べ手の舌は満足しません」。そう語る地元の若手店主は、小麦粉の配合から加水率、寝かせの時間を分単位で微調整する。従来の佐野風のピロピロとした食感に、しっかりと押し返すようなコシと小麦の芳醇な香りをプラス。これにより、すっきりとしたスープだけでなく、力強い醤油のコクや濃厚なスープにも負けない「進化型手打ち麺」が誕生した。
伝統の技法を守りながらも、現代的な解釈を加える。この柔軟さこそが、足利のラーメンシーンを急速に活性化させている最大の原動力だ。