広尾駅からほど近い静穏な高台に位置する聖心女子大学。門をくぐると、都心の喧騒から切り離された静寂と、伝統校ならではの厳かな佇まいが迎えてくれる。世間が抱く「学生の全員が資産家の令嬢」というイメージについて、現地で取材した在校生たちの口からは意外な言葉が返ってきた。
「確かに、実家が代々の経営者であったり、幼稚舎や初等科から私立一貫校で育ってきた同級生も一定数います。しかし、それは全体のほんの一部に過ぎません。全国の公立高校から推薦や一般入試を経て進学してきた学生が、現在では大半を占めています」
2026年現在のキャンパスに集うのは、多様なバックグラウンドを持った現代的な学生たちだ。高級ブランド品を身にまとう学生ばかりという俗説とは裏腹に、キャンパスで見かける日常の装いは極めてシンプルで清潔感重視。もちろん育ちの良さを感じさせる立ち振る舞いは随所に見られるが、それは富の誇示ではなく、大学が長年培ってきた教養とマナーの賜物だと言えるだろう。