この命がけのパフォーマンスを指揮していた人物の名が浮上すると、映画界には激震が走った。監督を務めたのは、徹底的なリアリズム追求で知られる巨匠デヴィッド・フィンチャー。そして、命綱なしのスタントに挑んだ人物こそ、ハリウッドの至宝トム・クルーズその人だったというのだ。
CG全盛の時代において、生身の体が織りなす極限のスタント・アクションは、興行界において異彩を放ち続けている。一切の妥協を許さないフィンチャー監督のヴィジョンと、自ら過酷な試練に飛び込む主演スターの執念。CG処理された偽物のスリルに飽き足らない観客に向け、本物の緊張感を突きつけるための暴挙だった。この命がけのロケは、次世代のアクション映画が到達した新たな金字塔として語り継がれることになるかもしれない。