出費を抑えるためにインターネット上の動画を参考にしながらアルミフェンスDIY補修を試みるケースが増加しています。しかし、金属材料工学の観点から見て、アルミニウムには決定的な物理特性が存在します。
鉄(スチール)と異なり、押出成形されたアルミ合金は一度塑性変形(曲がり)を起こすと、その部分が「加工硬化」を起こして脆くなります。ネット上で散見されるアルミフェンス曲がり直し方法として、当て木をしてハンマーで叩く、あるいはジャッキで押し戻すといった手法が紹介されていますが、これは極めて危険です。見かけ上は直線に戻ったように見えても、内部組織には微細なクラックが無数に発生しており、次に強風を受けた際に突如としてへし折れるリスクを抱えます。
DIYで対応可能な範囲は極めて限定的です。
- DIY可能な範囲:連結ブラケットの緩んだボルトの締め直し、擦り傷へのタッチアップペイント塗布、軽微なモルタルひび割れへの簡易補修材注入。
- プロに依頼すべき範囲:柱自体の曲がり・傾き、本体格子の破断、ブロック基礎内部からのアルミフェンスぐらつき補強、溶接補修が必要な破損。
安全性と構造強度を担保するためには、目に見える変形が生じた時点でDIYの範疇を超えていると認識すべきです。