歴代社長のリーダーシップスタイルは、社内外の証言やユーザーコミュニティの反応からもその違いが鮮明に浮かび上がります。
山内溥時代は、社内が「絶対君主制」とも評されるトップダウン体制でした。開発現場に細かな仕様を指示することはなく、「今までにないものを作れ」「独創性こそがすべて」という大号令のもと、直感と市場を読む嗅覚で決断を下していました。ファンや株主からは恐れられつつも、「あの人がいたからこそ世界のゲーム産業が生まれた」という揺るぎない畏敬を集めています。
対照的に岩田聡時代は、徹底した「対話と論理的共感」のリーダーシップでした。現場の全社員と定期的な個別面談を行い、問題があれば自らプログラミングコードを検証することも厭いませんでした。業績低迷期に役員報酬をカットしてでも社員のリストラを拒否したエピソードは有名で、「社員が怯えながら作ったものが人を幸せにできるはずがない」という姿勢は、SNSや業界関係者から極めて高い支持を獲得しました。
そして現在の古川体制に対する評判は、「堅実かつ極めて戦略的」という評価が定着しています。岩田氏のようなカリスマ的発信ではなく、開発者や現場チームを前面に立てながら、経営陣全体で意思決定を行うコレクティブ・リーダーシップを徹底。決算説明会等での論理的でブレない回答姿勢は機関投資家からも高く評価されています。