アーセナルが主導権を握る構図が予想される本カードですが、近年のボーンマスは上位陣に対して極めて高い危険度を誇る難敵へと変貌を遂げています。試合の趨勢を左右する決定的な戦術要素は以下の3点に集約されます。
第1に、ボーンマスの中央封鎖とプレッシングの網をどう突破するかです。イラオラ監督率いるボーンマスは、相手のアンカーとインサイドハーフへのパスコースを遮断しつつ、外側に追い込んで奪いきるゲーゲンプレスを得意としています。アーセナルとしては、トーマス・パーティやデクラン・ライスが相手のプレス第1ラインの背後でいかに前を向けるか、そしてゴールキーパーのダビド・ラヤを含めたビルドアップで数的優位を作れるかが最初の関門となります。
第2に、セットプレーにおける攻防の質です。アーセナルはセットプレーコーチのニコラ・ヨヴァノヴィッチのもと、プレミアリーグ屈指のセットプレー得点率を誇ります。一方でボーンマスもフィジカルコンタクトを辞さないボックス内守備を徹底しており、ゴール前での密集戦におけるファウル基準の判定やセカンドボールの回収率がスコアを動かすトリガーになります。
第3に、トランジション局面での被カウンター耐性です。前線から人数をかけて押し込むアーセナルに対し、ボーンマスは奪った瞬間に最少手数で相手ディフェンスラインの背後を突くスピードを備えています。アーセナルの両フルバックがインサイドに入り込む「偽フルバック」戦術の裏スペースを、ウィリアム・サリバとガブリエウ・マガリャンイスのセンターバックコンビがどこまでカバーできるかが勝敗の生命線です。