おしりに現れるしこりや吹き出物は、肉眼では似て見えても原因や治療法が全く異なります。代表的な疾患である「おしりニキビ」「毛嚢炎」「おでき(せつ)」「粉瘤」の4つの違いを理解することが、治癒への第一歩です。
まず、毛嚢炎とおしりニキビの違いは原因菌にあります。一般的なニキビは毛穴に詰まった皮脂を好むアクネ菌の増殖が主因ですが、毛嚢炎は毛根を包む毛嚢(毛包)に小さな傷がつき、そこから表皮ブドウ球菌や黄色ブドウ球菌が侵入して発症します。赤くポツポツとした発疹ができ、悪化すると中央に白や黄色の膿を持ちます。
一方、毛嚢炎が進行して皮下組織の深くまで炎症が及んだ状態が「おでき(癤・せつ)」です。患部は硬く腫れ上がり、触れただけで強い痛みを伴います。さらに注意を要するのが「粉瘤(アテローム)」です。皮膚の下に角質や皮脂が溜まる袋状の腫瘍ができる良性腫瘍の一種で、初期は痛みがありませんが、細菌感染を起こして「炎症性粉瘤」化すると、急速に赤く腫れて激痛を引き起こします。
粉瘤とおできの症状見分け方として最も明確な判断材料は、しこりの中央にある微小な黒点(開口部)の有無と、圧迫した際に出る独特の悪臭を放つ粥状の分泌物です。黒点があり、皮膚の下にドーム状の半球が触れる場合は粉瘤の可能性が極めて高いと判断できます。