一部のライトなネットユーザーやまとめサイトにおいて、「藤井聡太の圧倒的な強さの前に、羽生善治を含む旧世代は手も足も出ないのではないか」という極端な言説が見受けられます。しかし、これは実態を見誤った明確な誤解です。
第一に、藤井のタイトル戦(竜王戦、名人戦、王位戦、叡王戦、王座戦、棋王戦、王将戦、棋聖戦)における勝率は8割を超えますが、その中で七番勝負で2勝以上を奪った棋士はごくわずかです。羽生はその数少ない一人であり、第72期王将戦での戦いぶりは藤井自身に「極限のプレッシャー」を与えたことが記録されています。
第二に、「羽生はAI将棋についていけていない」という言説も完全な虚構です。羽生は将棋連盟会長としての激務をこなしながら、2024年から2026年にかけても順位戦A級や各棋戦の本戦でトッププロたちを相手に勝ち越しの好成績を維持しており、AIをツールとして最も効果的に活用しているベテランの一人です。