生理がきても妊娠している?普段通りの出血で陽性になる真相と見分け方

生理がきても妊娠している?普段通りの出血で陽性になる真相と見分け方

生理がきても妊娠している?普段通りの出血で陽性になる真相と見分け方について詳しく解説いたします。専門家の見解をご覧ください。

妊娠初期に生じる出血は、着床出血のような生理的で無害なものばかりではありません。母体の生命に関わる重篤な疾患や、妊娠継続が危ぶまれる病態が背景に潜んでいるケースが多数存在します。

代表的な要因として真っ先に挙げられるのが、絨毛膜下血腫による妊娠初期の出血です。受精卵が子宮内膜に着床したあと、将来胎盤になる「絨毛(じゅうもう)」と呼ばれる組織が子宮内膜の血管を壊しながら深く根を張っていきます。この増殖プロセスにおいて血管破綻が起き、子宮内膜と絨毛膜の間に血液が溜まってしまう状態を指します。

超音波診断技術の進歩により、現在では妊娠初期の約15〜20%で絨毛膜下血腫が確認されると報告されています。血腫が小さければ自然に吸収されますが、血腫が大きく子宮口付近にある場合、生理のピーク時を思わせる鮮血や血の塊が体外へ一気に排出されることがあります。これが「生理並みの出血があったのに妊娠していた」という体験談の医学的根拠の大きなひとつです。

より危機的な状況をもたらすのが、子宮外妊娠の兆候と出血です。医学的には「異所性妊娠」と呼ばれ、全妊娠の約1〜2%の頻度で発生します。受精卵が子宮内膜以外の場所(約95%以上が卵管膨大部)に着床してしまう疾患です。

卵管には受精卵を育てる伸縮性がありません。胎盤組織が卵管の壁を侵食することでダラダラとした不正出血が始まり、最終的に卵管が破裂すると腹腔内への大量出血を引き起こします。自覚症状としては少量の不規則な出血から始まり、突然の激しい下腹部痛、冷や汗、顔面蒼白、血圧低下へと移行します。卵管破裂に至れば母体が失血性ショックで命を落とす危険性があり、単なる生理の遅れや不正出血と軽視することは絶対に許されません。

佐藤 大輔
著者

佐藤 大輔

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