グループ訪問者の多くが注文する「たらいうどん」は、杉の木桶に麺と茹で湯がたっぷり張られた豪快な名物です。しかし、初訪問の旅行者が最も頭を悩ませるのが「どのサイズを頼めば満腹で苦しまずに済むか」という分量の見極めです。讃岐うどんの1玉は一般的な茹で上がり換算で約220〜250gあり、一般的なラーメン(茹で後150〜180g程度)よりも密度が高く腹にたまります。
失敗を防ぐための目安として、編集部が現場で検証した推奨バランスは以下の通りです。
- 2名で利用する場合:「たらいうどん(小・約4.5玉)」をシェアすると、1人あたり約2.2玉。しっかりうどんを堪能したい成人男性2人、あるいは食べ盛りのカップルなら完食可能ですが、小食な女性同士では後半に失速するリスクがあります。
- 3〜4名で利用する場合:「たらいうどん(大・約6玉)」が黄金比率です。1人あたり1.5玉〜2玉となり、おにぎりや赤飯を1皿添えてちょうど心地よい満腹感に達します。
- 5名以上で利用する場合:「たらいうどん(特大・約9玉)」の出番です。圧倒的なスケール感でテーブルの中央を飾り、全員で徳利から出汁を注ぎ合えば旅の最高の思い出になります。
一方で、熱烈な常連客が夏場のみならず厳冬期にも注文するのが「冷やしうどん」です。釜あげと同じ麺でありながら、茹で上げ直後に讃岐の冷水で徹底的に揉み締められた麺は、歯を押し返すような強靭な弾力と滑らかな喉越しを獲得します。冷やし専用に提供される冷製出汁は、熱い徳利出汁よりもやや甘みが前に出た設計になっており、キレのある醤油感が麺のコシを鮮やかに際立たせます。「釜あげの小」と「冷やしの小」を同時に注文し、温冷の食感差を交互に楽しむ食べ比べこそ、ツウが実践する至高の楽しみ方です。