ネット検索で頻繁に見かけるアドバイスの中に「生栗を一晩たっぷりの水に浸けておけば渋皮まで柔らかくなる」という記述があります。しかし、これは半分正解で半分は危険な誤解です。
水に長時間浸けることで確かに外側の「鬼皮」は水分を吸って柔らかくなり、包丁の刃が通りやすくなります。しかし、常温の水に浸けても渋皮のタンニン結合は一切緩みません。それどころか、過度の浸水によって果肉の糖分やアミノ酸が水中に流出し、栗本来の豊かな風味が損なわれて水っぽくなってしまうリスクがあります。冷水浸漬は「鬼皮を剥きやすくするための前処理」に過ぎず、渋皮を綺麗に剥く効果は期待できないと知っておく必要があります。