生理学的な観点から行うアルコール体質チェックの根底にあるのは、肝臓内で働く2つの分解酵素、すなわち「アルコール脱水素酵素(ADH1B)」と「アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)」の活性度です。日本人は遺伝的に、有害物質であるアセトアルデヒドを無害な酢酸へ分解する「ALDH2」の働きが弱い、または欠損している人の割合が約40〜45%にのぼります。
医学的な判定基準に基づくと、体質はおおむね以下の3パターンに分類されます。
1. 酒豪タイプ(高活性型):アルコールもアセトアルデヒドも素早く分解できる体質。顔色が変わらず飲酒量も進みますが、長年の過剰摂取による内臓疲労には注意が必要です。
2. 中間タイプ(低活性型):最初は平気でも徐々にアセトアルデヒドが蓄積するタイプ。鍛えれば強くなると誤解されがちですが、遺伝的な酵素量は増えないため油断は禁物です。
3. 下戸タイプ(失活型):ビール1杯程度で動悸や頭痛、激しい顔の紅潮を引き起こす体質。無理に飲むと急性アルコール中毒のリスクが極めて高くなります。
手軽にセルフチェックを行う方法として「エタノールパッチテスト(消毒用アルコールを含ませたガーゼを腕に貼り、7分後・10分後の皮膚の赤みを見る方法)」が知られています。さらに詳細な体質を知りたい場合は、綿棒で口腔粘膜を採取するアルコール遺伝子検査キットを活用することで、一生変わらない遺伝的リスクをパーセンテージで可視化できます。