なぜ彼らは、長年親しまれバンドの代名詞でもあった愛らしいりんごマークを刷新しなければならなかったのか。その背景には、単なるデザインのリニューアルにとどまらない、構造的な体制転換と表現者としての覚悟が存在します。
2020年7月8日、デビュー5周年記念日と同時に突如宣言された「フェーズ1完結」と活動休止。その後、2021年12月には長年リズム隊として屋台骨を支えたドラムの山中綾華とベースの高野清宗の脱退が発表され、大森元貴(Vo/Gt)、若井滉斗(Gt)、藤澤涼架(Key)の3人体制へと組織が再編されました。
当時の特番インタビューや公式ドキュメンタリーにおいて、大森元貴は「過去の成功体験に寄りかかるのではなく、全く新しい生命体として生まれ変わる」という趣旨の決意を吐露しています。旧体制の象徴であった青りんごマークをそのまま踏襲することは、バンドにとって過去のノスタルジーに安住することを意味しかねませんでした。フェーズ2への移行に伴うミセス新ロゴ変更の理由は、痛みを伴う別れを乗り越え、3人が新たな航海へ漕ぎ出すための「不可逆な旗印」を打ち立てることにあったのです。