エプコットの広大な敷地内には各国のパビリオンが立ち並びますが、その中でもフランス館にある「シェフ・ド・フランス」の存在感は際立っています。このレストランの歴史は、フランス・ガストロノミー界を代表する3人の巨匠――ポール・ボキューズ、ロジェ・ヴェルジェ、ガストン・ルノートルの手によって創業されたという極めて贅沢な出自に始まります。
単なるテーマパークのキャラクターレストランや軽食スタンドとは一線を画し、スタッフの多くがフランス出身のキャストで構成されている点も大きな特色です。店内に一歩足を踏み入れれば、飛び交うフランス語の挨拶やクラシカルな真鍮の装飾、高い天井に並ぶエレガントなペンダントライトが、訪れたゲストを一瞬にして19世紀末のパリのカフェへと誘います。
料理はクラシックなフレンチの調理法を忠実に守り、素材の旨味を凝縮させたソースや香ばしい焼きたてのバゲットを提供しています。「フロリダにいながら本場のブラッスリー体験ができる」という稀有な付加価値こそが、シェフ・ド・フランスが長年リピーターに愛され続ける最大の理由です。