花巴を最大限に楽しむための最大のポイントは、「温度帯の自在な変化」と「料理の油分・スパイス・発酵との同調」です。冷酒だけで終わらせてしまうのは、この酒の持つポテンシャルの半分しか味わっていないと言っても過言ではありません。
山廃や水酛は、温めることによって酸の角が取れ、アミノ酸の旨味成分がふっくらと開きます。特に山廃純米酒は50℃〜55℃の熱燗(飛び切り燗手前)まで温度を上げ、そこから少し冷めていく過程(燗冷まし)を味わうと、米の芳醇な甘みと酸が完璧に調和する瞬間を体験できます。
ペアリングにおいては、従来の日本酒が得意としなかった領域で驚異的な力を発揮します。
- 豚肉のローストや黒酢酢豚:花巴の持つリンゴ酸・コハク酸が肉の脂っぽさを綺麗に洗い流し、旨味を何倍にも引き立てます。
- スパイスカレー・タンドリーチキン:強烈なスパイスの刺激に負けないボディと酸があり、ラッシーのような爽快な調和をもたらします。
- ブルーチーズ・ウォッシュチーズ:水酛の持つ乳酸発酵由来の風味とチーズの菌の風味が溶け合い、極上のデザートのような体験に変化します。