手足口病で足だけに発疹?手や口に出ない理由と見分け方を徹底解説

手足口病で足だけに発疹?手や口に出ない理由と見分け方を徹底解説

手足口病で足だけに発疹?手や口に出ない理由と見分け方を徹底解説に関する基本知識をわかりやすくまとめました。詳細を読もうことができます。

「足だけに赤いブツブツが出ている」という状態を見たとき、手足口病以外にも鑑別しなければならない小児皮膚疾患がいくつか存在します。これを誤認すると、適切なケアや集団生活への復帰判断を誤ることになります。

最も誤認されやすい「ジアンオッティ症候群」との違い

手足口病(特に足だけの症例)と最も見分けがつきにくい疾患の筆頭がジアンオッティ症候群(ジアンオッティ・クロスティ症候群)です。B型肝炎ウイルスやEBウイルス、サイトメガロウイルスなど多様なウイルス感染を契機として発症する反応性の皮膚炎です。

手足口病との決定的な違いは「水疱の有無」と「経過の長さ」です。手足口病の発疹は液体を含んだ水疱(水ぶくれ)であり、発症から7〜10日程度で褐色に変化して自然に消退します。対してジアンオッティ症候群は、平らまたは少し盛り上がった赤〜赤褐色の硬い発疹(丘疹)が主体であり、水疱化することは基本的にありません。さらに、発疹が消えるまでに3週間から長いときは2カ月近くかかるという特徴があります。かゆみはあるものの全身状態は比較的良好で、他者への直接感染力はありません。

初期症状で見分けるためのポイント

突発性発疹や水痘(水ぼうそう)、虫刺されとの鑑別も含め、初期症状の現れ方を整理しておく必要があります。

  • 水痘(水ぼうそう):発疹はお腹や背中、胸などの「体幹部」から始まり、頭皮の中まで全身に急速に広がる。足だけに限定されることはまずない。
  • 虫刺され(トコジラミやダニ):左右非対称で、露出部に限局して強いかゆみを伴う孤立した発疹ができる。手足口病は左右対称性に出現しやすい。
  • 突発性発疹:高熱が3〜4日続いた後、解熱した瞬間に全身(特にお腹や背中)に細かな紅斑が爆発的に広がる。

忘れた頃にやってくる後遺症「爪が剥がれる理由」

CA6型による手足口病に罹患した際、保護者を最も驚かせるのが爪甲脱落症(そうこうだつらくしょう)です。発疹がすっかり治り、元気に過ごしていた発症後3週間〜2カ月ほど経った頃、子どもの足や手の爪の根元が浮き上がり、ペロッと剥がれ落ちてくる現象です。

これはウイルスの強い炎症によって爪を作る根元の組織(爪母:そうぼ)の細胞分裂が一時的に停止したために起こります。決して爪の病気や栄養不足ではなく、爪の下からはすでに新しい健康な爪が生えてきています。剥がれそうな爪を無理に引っ張らず、引っ掛かりを防ぐために医療用テープで保護するだけで自然に生え変わるため、過度な心配は無用です。

橋本 菜々子
著者

橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。