ペアローンはやめたほうが良い?2026年の金利上昇と離婚破綻の罠

ペアローンはやめたほうが良い?2026年の金利上昇と離婚破綻の罠

ペアローンはやめたほうが良い?2026年の金利上昇と離婚破綻の罠の基礎知識と応用に迫る! 専門的な視点で紐解きます。

住宅購入時に誰もが想定したくない事態が「離婚」です。厚生労働省の統計動向が示す通り、婚姻件数に対する離婚比率が3割前後に達する現在、ペアローンの離婚トラブルは法曹実務において最も解決が困難な係争の一つとなっています。

離婚協議において「家を出ていく夫」と「子どものために家に残り続けたい妻」という対立構図が生まれた場合、ペアローンはまさに蟻地獄と化します。金融機関との契約上、自分が住んでいない住宅のローンを払い続けることは規約違反となるケースが多く、銀行側は「全額一括繰り上げ返済」または「ローンの一本化」を求めてきます。

しかし、妻の単独年収で残債全体の借り換え審査を通すことは、大幅な年収増がない限りほぼ不可能です。金融機関から「ペアローンの借り換えによる一本化」を門前払いされるケースが後を絶ちません。

さらに見過ごされがちなのがペアローン名義変更に伴う贈与税の罠です。ローン返済中の不動産の持分を離婚に伴って片方に無償で譲渡したり、債務を実質的に肩代わりして支払わせたりする行為は、税務署から「みなし贈与」と認定されるリスクを孕んでいます。基礎控除(年間110万円)を超える部分に対しては高率の贈与税が課されることになり、想定外の税務追徴が世帯を打ちのめします。

出口が見えなくなった結果、最終手段として不動産売却を選択しようとしても、不動産相場の下落や諸費用の控除によって売却額が残債を下回る「オーバーローン」状態に陥っていれば、金融機関の承諾なしに売却はできません。双方の自己資金から差額を補填できなければ通常の仲介売却は頓挫し、不動産競売や任意売却という社会的信用の失墜を伴う結末へと突き進むことになります。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。