現在市販されているラムネには、主にプラスチック製の使い捨てキャップが付属した現代型と、王冠や王冠型シールで留められたガラス瓶による昔ながらの瓶ラムネの開け方を要するタイプの2系統が存在します。
いずれのタイプであっても、開栓の主役となるのが「玉押し(ラムネオープナー)」と呼ばれる専用パーツです。このラムネの玉押しの使い方において、多くの人が犯しがちな過ちが「指先の力だけで押し込もうとすること」です。指の腹で力任せに押すと、プラスチックの縁が爪の間に食い込んで負傷したり、滑って瓶を倒したりする事故につながります。
そもそも、ラムネの玉押しが固い理由は何でしょうか。それは単なる成形精度の問題ではなく、瓶の密閉構造そのものに起因しています。ラムネ瓶は王冠のような外蓋で密閉されているのではなく、瓶の内側から二酸化炭素の圧力によってビー玉を上部のゴムパッキン(現代では樹脂パッキン)へ強烈に押し付けることで密閉を保っています。つまり、開栓作業とは「内側から外側へかかっている高圧力を、外側からの力でねじ伏せて玉を瓶底側へ叩き落とす作業」に他なりません。成人男性の握力であっても指先だけでは押し返されるほどの反発力が働いているのです。
安全に押し込むための正しい構えは、以下の通りです。
まず、濡れていない平らで硬いテーブルや地面に瓶を真っ直ぐ立てます。片手で瓶の首(くびれ部分)をしっかりと握って安定させます。次に、付属の玉押し(リング状のフィルムから切り離した突起部)の丸い頭を、利き手の「手のひらの付け根」に当てます。そして、腕の力ではなく、自分の上半身の体重を真下にストンと預けるようにして押し込みます。この「体重の垂直移動」を使えば、握力に自信のない女性や子どもでも、力を入れることなく一瞬で安全にビー玉を落とすことが可能です。