Q1:築60年や築70年のマンションでも住み続けることは可能ですか?
A1:適切な修繕が行われていれば工学的には居住可能です。海外では築100年を超える集合住宅も珍しくありません。ただし日本の場合、多湿な気候、頻発する地震への耐久性、給排水設備の更新可否が重大なネックとなります。築60年を超えて住み続けるには、耐震改修と専有部を含めた配管全面更新が完了していることが絶対条件となります。
Q2:築年数が経つと修繕積立金はどこまで値上がりしますか?払えない住民が出たらどうなりますか?
A2:築40年を超える物件では、当初設定額の3倍〜5倍、平米あたり400円〜600円(70㎡で月額2万8,000円〜4万2,000円程度)に達する事例が一般的です。積立金を支払えない住民が出た場合、管理組合は督促や競売申立てを行いますが、回収には長い年月を要します。未収金が膨らむと大規模修繕が実施できなくなり、建物の劣化が急加速してスラム化する負の連鎖に陥ります。
Q3:どうしても住み続けられなくなった築古マンションは、解体して更地にできますか?
A3:極めて困難です。区分所有法上、敷地を売却して更地にする「敷地売却制度」を利用する場合でも、区分所有者および議決権の4/5以上の賛成が必要です。さらに解体費用は1戸あたり数百万円の住民負担となります。法改正によって合意形成基準の緩和が議論されているものの、所在不明者や反対者が一定数存在する物件では、解体すらできず放置される「限界マンション」化が社会問題となっています。